高野神父さまの“福音宣教”

 

橋本教会  土井夏樹 

 

高野利雄神父さまが20185月に帰天されてから、もうすぐ1年が経とうとしています。いつもニコニコと、それでいて力強く「神のはからいは限りなく……」とおっしゃられていた高野神父さまのお姿は、今でもありありと思いだすことができます。

 

 日々の生活の中で直面するさまざまな心配事や不安で胸がいっぱいになるとき、聖書をひもとくと、「恐れてはならない、わたしはあなたと共にいる」(イザヤ4110)といったみ言葉に触れることができます。確かに、神さまがいつも私と共にいてくださるのならば、いったい何を心配し、不安になるようなことがあるでしょうか。でも、そんなに簡単にはいきません。ちょっとしたことでも簡単に心がざわついてしまい、心配事や不安におしつぶされそうになりますし、どうにも我慢ならない状況におちいったりもします。

 

 そんなとき、高野神父さまのように「神のはからいは限りなく……」と口にしてみると、自分の置かれている状況や、今この瞬間に至るまでのプロセスを、「神さまのはからい」という視点から見直すことができるようになります。

 

 イエスさまが「まして、あなたがたの天の父は、求める者に良い物をくださるにちがいない」(マタイ711)とおっしゃられたように、神さまは私たちのためにいつも良い物を用意し、与えてくださる方です。ですから、その神さまの愛に信頼をおくこと、それが神さまのはからいを確信することにほかなりません。とすると、高野神父さまは、いつも私たちに「神さまはあなたたちを愛してくださっているから、心配しなくていいんだよ」というまさに“福音宣教”を伝えてくださっていたことに気付かされます。

 

 高野神父が確信されていた“福音”を、私も生きていけるようになりたいと願ってやみません。